【マガプラ座談会】プラザクリエイトの軌跡〜過去・現在・未来〜第4回：プラザクリエイトの未来ー結局は「広場」づくりにつながっている

写真プリントチェーン「パレットプラザ」から、モバイルショップ、アパレル事業まで。時代の変化とともに進化を続けるプラザクリエイトグループの軌跡と未来像を、創業者と新経営陣が語る全4回の特別座談会。

最終回となる第4回は、グループの未来像について、創業者の大島康広会長、プラザクリエイト代表の新谷隼人社長、そしてBY THE PARK代表の城市浩二社長が語り合う。「広場」というコンセプトを軸に、デジタルとリアルの融合による新しい価値創造への挑戦が見えてきた。

参加者PROFILE

混沌の中から生まれる新しい価値

プラザクリエイトの現在の立ち位置について、どのように見ていらっしゃいますか？

新谷 私たちは今、3つの重要なバリューを掲げています。「Pioneer Spirit」「Struggle for Growth」「Light it Up」です。特に「Struggle for Growth」は、成長のための混沌を表現しています。今は必ずしも正解が明確でない時代。だからこそ、トライアンドエラーを重ねながら、新しい価値を生み出していく必要があります。

大島 私たちは写真の会社として、家族の思い出づくりをサポートしてきました。その延長線上に、例えばグランピング事業のような、家族で体験を共有できる場所づくりがあります。また、デジタルの時代だからこそ、多くの企業が未来を模索している中で、5Gを活用した映像サービスなど、新しい提案もできる。やはり私たちには小売業としての経験があるからこそ、現場の課題が分かるんです。

城市 プラザクリエイトという組織に加わって感じるのは、やはりその柔軟性ですね。私自身、BY THE PARKは人生の一部であり、自分が豊かになるためのツールだと考えています。そういう意味で、働く人たちがやりがいを感じられる、笑顔になれる会社でありたいし、プラザクリエイトの一員になったことで、その思いはより強くなっています。

「広場」というビジョン

今後、プラザクリエイトはどこに向かっていくのでしょうか？

新谷 私たちの事業の根底には、常に「温かさ」「温もり」「笑顔」といったキーワードがあります。それを感じた時に心が動く、そういうものであれば、事業領域は特に限定していません。ただし、単に利益だけを追求するのではなく、誰かの笑顔につながるサービスでなければならない。そこは譲れない部分です。

大島 そうですね。私たちにとって重要なのは、出会いの場、つまりリアルな「広場」を作ることです。子どもたちが友達を作れる場所であったり、人々が集まって何かを共有できる空間であったり。実は昔、プラザクリエイトは結婚式場やバナー屋、カフェも手がけていました。なぜかというと、それらもリアルな「出会いの場」だったからです。今でも、その DNA は私たちの中に生きています。

やはり広場を抜きにしてプラザではないと思うんです。ただ、それは必ずしも私たちが全て作る必要はなく、フランチャイズという形で広げていくこともできます。例えば、地域のローカルナンバーワンのようなスーパーマーケットと組んで、その一角に新しい形の広場を作っていく。そういった可能性も見えてきています。

城市 私は必ずしもリアルな場所である必要はなく、オンラインでも、人々が集まって共有したり、励まし合ったりできる場所であれば良いと考えています。そうしたサービスや体験そのものが「広場」ということですね。

「ウェルビーイング」という言葉が注目されていますが、その観点からはいかがでしょうか？

新谷 ウェルビーイングという言葉は確かに抽象的です。でも、結局は誰かと一緒にいて笑顔になれる、そんな場所や機会を作ることなのかもしれません。一人では笑顔になりづらい。誰かがいて、自分のやったことを認めてくれたり、共感してくれたりする。そういう場所づくりこそが、私たちの目指すウェルビーイングだと考えています。

大島 子供たちとか大人が一緒になって、何か1つのものを完成させる。それが1つ1つ違うものになっていく。そういう世界を作っていきたいですね。デジタルプリントという技術は、必要な時に必要なものを作れる。それを活かして、アパレルという新しい分野にも挑戦している。こういった取り組みも、結局は人々が集まる「広場」づくりにつながっているんです。

チームで描く未来

最後に、グループとしての展望をお聞かせください。

新谷 私たちは今、一人のカリスマが引っ張っていくような組織ではなくなっています。地方の店舗には様々な個性を持った人材がいて、その一人一人がアイデアを持っています。そういった人材を活かしながら、新しいテーマに挑戦していく。また、城市さんのような新しい仲間とも手を携えながら、より大きな社会貢献ができる集団を目指していきたいですね。

城市 私たちBY THE PARKとしても、プラザクリエイトグループの一員として、みんなが笑顔になれる場所づくりに貢献していきたいと思います

大島 本当にその通りです。フランチャイズや新しいサービスを通じて、各地域に「広場」を作っていく。新しい技術も活用しながら、より多くの人々に「出会いの場」を提供していきたい。そして何より、家族が幸せになれる、子どもたちが夢を持てる、そんな場所づくりを大切にしていきたいですね。

本日は長時間にわたり、ありがとうございました。

まとめ

全4回にわたる本座談会では、プラザクリエイトグループの歴史から現在、そして未来への展望まで、幅広い話題について語っていただいた。写真プリントという原点から、アパレルDX、そして「広場」という新しいビジョンまで。時代とともに進化を続ける企業グループの挑戦は、まだ始まったばかりだ。デジタルとリアルの融合、そして人々の笑顔をつなぐ場所づくり。その可能性は、むしろこれからより一層広がっていくように思える。

（おわり）