社員同士が”私らしく”繋がれる場所を──プラザクリエイト「倶楽部クリエイト」立ち上げの舞台裏

プラザクリエイトで2025年4月にスタートした社内部活動制度「倶楽部クリエイト」。
開始からわずか半年で150名が参加し、16の部活が誕生するなど、想定を大きく上回る広がりを見せている。立ち上げメンバーである天羽修二さん(営業管理推進部 リスク管理室 シニアマネージャー)と、初代リーダーを務めた松田光平さん(営業管理推進部 人材開発室 人材管理G マネージャー)に話を聞いた。
登場人物

天羽 修二(あもう しゅうじ)
営業管理推進部 リスク管理室 シニアマネージャー
社内部活プロジェクト発起人

松田 光平(まつだ こうへい)
営業管理推進部 人材開発室 人材管理G マネージャー
社内部活「倶楽部クリエイト」事務局・初代リーダー
ダイバーシティ研修から生まれた3つのプロジェクト
──早速ですが、倶楽部クリエイトはどのような経緯で立ち上がったのでしょうか。
天羽2023年下期のマネージャー層向けダイバーシティ研修から派生したプロジェクトです。
3つのチームに分かれました。
交流チーム、長期休暇チーム、自己実現チームです。
私は交流チームに入り、「私らしく人との繋がりをサポートする制度」というコンセプトで社内部活動の構想を練りました。
──3つのチームすべてが形になったわけではないんですよね。



2024年9月に役員全員の前でプレゼンをしたんですが、長期休暇チームは詳細が詰められず見送りに。
自己実現チームの副業制度はプレゼンを通過したものの、参加者が集まらず頓挫してしまいました。
僕がこのチームに入った理由は単純で、楽しいことがしたいという動機だったんです。
社内部活制度が出来上がったら絶対楽しいだろうと、熱を持って伝えました。




マネージャー2ヶ月目のリーダー就任
──松田さんはどのタイミングで参加されたんですか。



事務局が立ち上がったときには、まだ松田さんは参加されていなかったんです。
2024年12月中旬に、事務局のメンバーとして松田さんに声をかけさせていただきました。



ちょうど部署でのマネージャー就任2ヶ月目でした。
それまでは上の指示に従って動くことが中心だったんですが、
マネジメントやリーダーとしての進め方を学べればと思って引き受けました。
──部活を立ち上げるためのルールは。



5名以上で立ち上げ、異なる部署からの参加を必須としました。
飲酒系や登山、ロッククライミングといった危険なスポーツは禁止です。
活動費は一人月2000円を支援しています。



部長になれるのは一人一つですが、
参加は制限していません。
僕は5つくらい入っています。



2025年2月にテスト運用を経て、
4月に7つの部活で正式スタートしました。




社長自らが事務局長に。トップダウンの力
──制度を広めていく上で、どんな工夫をされたんですか。



工夫というか、事務局長が新谷社長なので、
年始や年度初めといった節目で発信していただけたのが
大きかったです。
非常に心強かったですね。



店舗にポスターを貼ったり、朝礼で話したり、周知活動にはかなり力を入れました。
弊社は事業部がたくさんあって、お互いが別の会社みたいな感覚があったんです。
本社に来ても「あの人どこの誰だ」みたいな状況もありました。



社長が今年掲げた
「アンプリファイ&コネクト(Amplify & Connect)」
──増幅と繋がりというキーワードが、
まさに倶楽部クリエイトの目指す方向性なんです。
社内の事業部を繋げていく取り組みの一つとして
位置づけられています。



特に店舗勤務の人とは部署が違うとなかなか接点がありませんが、私も天羽さんも店舗勤務の経験があり、元々そちら側の繋がりが強いメンバーが事務局に集まっていたので、そこへのアプローチがうまくいったと思います。


半年で目標の2倍、150名が参加した理由
──当初の目標と、実際の参加者数を教えていただけますか。



9月末時点で75人、年間で150人という控えめな目標でした。
でも、半年で150人を達成できたので、非常に良かったです。
──成功の原因をどう分析されていますか。



店舗勤務の方が一番参加が難しいと思っていたんですが、
先ほど言ったように店舗へのアプローチがしっかりできたのが
大きかったです。
それと、ゲーム部が本当に人が多くて、
一番障壁の低い入り口として機能しました。



永沼さん(倶楽部クリエイト「ゲーム部」部長)が
ゲーム部を引っ張ってくれて、その熱が全体に広がっていきました。
オンラインなので全国どこにいても参加できますし、
移動時間も不要です。



自分が部長をしているマジッククリエイト部は、
現地参加とzoom参加のハイブリッド方式をとっています。



社員同士の繋がりが欲しいけど、
自分たちだけでやるのはハードルが高い。
会社がトップダウンで旗振りをして制度を決めたことが、
成功した大きな理由だと思います。




「決める」ことを学び、会社全体を俯瞰する視点を獲得
──松田さんは、初代リーダーとしてこの半年間を振り返ってどう感じていますか。



倶楽部クリエイトの立ち上げで、
他の事業部の方々や社長とも繋がれて、仕事がしやすくなりました。
マネージャー2ヶ月目だったので、
リーダーとしての進め方を学びながらやっていけたのは
大きかったです。
──具体的にはどういうところが仕事に活きましたか。



マネージャーは決めるものだと思っています。
部活でもメンバーの意見を聞いてどうするのがいいのか決めていく。そういったところで繋がっていきました。
あと、会社全体のプロジェクトなので、
自分の意見だけでなく、部署や店舗が何を求めているか、
社長が何を求めているか、
そういった目線で考えることがたくさんあって。
そういう経験は本当に貴重でした。
みんなにチャレンジする場がもっとあればいい。
成功体験をして繋がって、
より良い会社になっていくんじゃないかと感じています。


会社を楽しむ文化を、持続可能な形で
──天羽さんはいかがですか。



楽しいことがしたいという単純な動機だと先ほど話しましたが、
実際めちゃくちゃ楽しいです。
趣味を楽しむというより、会社を楽しんでいるような感覚ですね。
他の部署の人とも隔たりなく繋がれるものを、もっと作っていきたい。他の社員の方からも手を挙げて、熱い思いを持って立ち上げて欲しいです。
──持続可能な制度にするための工夫もされているそうですね。



すぐ終わる企画ではあって欲しくないんです。
事務局メンバーも1年交代くらいでフレッシュにして、高い視座から見れるような経験を積めるように、持続可能な文化にしていきたいです。



10月からはゲーム部長の永沼さんが
2代目のリーダーをやってくれています。



僕と松田さんは事務局に残りつつ、
サポートする形ですね。
参加者の声と、これから
──参加者の方々からは、どんな声が届いていますか。



9月、10月のアンケートでは、楽しい、働きやすさが向上した、コミュニケーションが増えたという声が多かったです。
作っていただいてありがとうございましたという感謝の声が一番多かったです。
──課題も見えてきたのではないですか。



仕事が忙しくて参加が難しいという声や、入りたい部活がまだないという声もありました。
写真部とか要望が上がっているんですが、まだ立ち上がっていないんです。
──次年度の目標を教えてください。



200人です。理想的には全社員と繋がりを持つこと。
つながりのない人が1人もいないというのが理想です。


まとめ
倶楽部クリエイトの成功は、トップダウンの支援、現場への丁寧なアプローチ、そして「繋がりたい」という社員のニーズが合致した結果だ。
マネージャー2ヶ月目の松田さんがリーダーとして「決める」ことの重要性を学び、会社全体を俯瞰する視点を獲得したように、この制度は社員の成長の場としても機能している。
「楽しいことがしたい」という純粋な思いから始まった天羽さんの挑戦は、会社を楽しむ文化づくりへと発展した。
持続可能な制度として事務局メンバーを定期的に入れ替えながら、次年度の目標200名に向けて、組織の壁を越えた繋がりの輪はさらに広がっていくだろう。
(おわり)
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(この特集の取材・執筆者)


いからしひろき
プロライター、日刊ゲンダイなどでこれまで1,000人以上をインタビュー。各種記事ライティング、ビジネス本の編集協力、ライター目線でのPRコンサルティング、プレスリリース添削&作成も行う。2023年6月にライターズオフィス「きいてかく合同会社」を設立。
きいてかく合同会社: https://www.kiitekaku.com/
(編集・デザイン)


西岡明子
株式会社プラザクリエイト/現在はつくるんですマーケティングGマネージャーを兼任。フォロワー数1.6万のつくるんです公式Xを2025年10月まで担当。入社20年超えの長い社歴を生かした目線でマガプラを盛り上げるべく2025年10月よりマガプラ編集部に参加、3代目編集長となる。











