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所沢テクノセンター探訪:【第1回】知られざるOne-Bo拠点を大公開

目次

「所沢にそんな拠点があるんですか?」――プラザクリエイト社内でも、こんな声が飛び交っているとかいないとか。

東京・中央区晴海の本社から電車とバスを乗り継いで2時間弱、埼玉県東所沢市にひっそりと佇む「所沢テクノセンター」。この謎めいた施設の扉を開けると、そこには個室ワークブース「One-Bo」の一大営業基地が広がっていました。

マガプラ編集部は、この知られざる拠点に初潜入。案内役を務めてくれたセールスディビジョンプロダクト営業部の雨宮さんとともに、その全貌に迫ります。
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One-Boの”心臓部”を発見

所沢テクノセンター外観

社内でも『あそこで何やってるの?』ってよく聞かれるんです

そう言って笑う雨宮さんに導かれ、まずは1階の倉庫エリアへ。ビニールカーテンを開けると、まず白と黒のパネルが積み上げられているのが目に飛び込んできました。

雨宮さんに導かれ、探索スタート!

これ、全部One-Boのパーツなんですよ

雨宮さんが指差す先には、天井近くまで届く資材の山。よく見ると、白いパネルは吸音素材、黒いフレームは骨組み部分だといいます。

倉庫内に整然と並べられたOne-boパーツ

機種ごとにパーツが異なるため、かなりの量になります。現場ではこれを1枚1枚組み立てていくんです。大きいビルだとエレベーターに入らないこともあって、階段で運ぶこともありますよ

One-Boは完成品として運ぶのではなく、すべてパーツに分解された状態で保管・出荷されていました。
実はこれこそが、この拠点の最大の特徴です。
傷がつかないよう1枚1枚丁寧に梱包され、トラックに積み込まれていきます。

部品ごとに整理
パーツごとに丁寧に梱包・出荷され、設置場所で組み立てられる

精鋭メンバーが支える現場

8月前半には福岡に21台納品してきたんですよ

施工物流グループのメンバー6名が5日間現地に滞在し、夜間作業で設置を完了させたといいます。

トラック2台に満載して、全員で向かいました

この少数精鋭体制で、One-Boの梱包から配送、現地での組立・設置までをすべて担当しています。実は、彼らの多くがパレットプラザの店舗出身。写真店での接客経験を経て、施工の道へ。電気工事の資格を取得したり、壁紙や床の張替え技術を習得したりと、それぞれが専門性を磨いてきました。

1台の組立には、3人で搬入に1時間、組立に1時間半、片付けに30分。設置完了までに合計3〜4時間かかりますね

証明写真ボックス事業で培ったノウハウが、One-Boに活かされているといいます。限られた空間を快適に設計する技術、精密な組立技術――すべてはプラザクリエイトが長年積み重ねてきた経験の結晶です。

精鋭メンバーの確かな技術がOne-Boを支える

「メーカー」としてのプラザクリエイトの強み

2階に上がると、完成品のOne-Boが展示されていました。実際に中に入ってみると、遮音性の高さに驚きます。

さまざまなタイプがあるOne-Bo

オフィス家具メーカーの多くは、製品の運搬・設置を外注します。しかしプラザクリエイトは違います。自社スタッフが直接トラックで運び、その場で組み立てます。

だから迅速な対応ができるし、何か問題があってもすぐに解決できるのです

これは単なるコスト削減ではありません。お客様との直接的な接点を持つことで、信頼関係を築き、きめ細かなサービスを実現しているのです。店舗経営で培った「現場力」が、法人営業の武器になっています。

One-Boは発売5年目を迎え、ここ2年で急成長。前期は初の黒字化を達成し、年間約550台を販売しています。コロナ禍でのオンライン会議需要に加え、オフィス回帰によって「オフィス内にオンライン会議スペースが必要」という新たなニーズも生まれ、需要は拡大し続けています。

全国のパレットプラザから里帰り

所沢テクノセンターの役割は、One-Boだけではありません。1階奥にはパレットプラザで使用するラボ機(写真印刷機)のメンテナンススペースや、パーツの在庫管理エリアもあります。

メーカーがもう製造していない部品も、ここに保管しているんですよ。昨年、3つあった倉庫をすべてここに集約したんです

かつて1000店舗あったパレットプラザは、現在200店舗を切っています。その過程で生まれた膨大な資材や設備を、この拠点が一手に管理してきました。

品質管理グループが、全国の店舗で使用するラボ機の色味チェックやメンテナンスを行い、パレットプラザの写真品質を支えています。また、施工物流グループは、パレットプラザの出店・閉店工事も担当。店舗の什器設置から撤去まで、すべてを内製化することで、コストを抑えながら迅速な対応を可能にしています。

全国のパレットプラザへの入替準備のために保管しているラボ機

所沢テクノセンターは、第一線の現場そのものだった

取材をしてみてまず感じたのは、この拠点が単なる「倉庫」や「作業場」ではないということです。ここは、プラザクリエイトの現場力が結集し、新しい価値を生み出す場所でした。

社内でもまだまだ知られていない拠点ですが、ここには確かな技術と情熱を持った人たちがいます

所沢テクノセンター――ここで働く人々の価値と可能性は、これから大きく花開こうとしています。


まだまだ続く所沢テクノセンター探訪!
次回は、もう一つの主力事業「グラシス」カードプリンター営業の実態に迫ります。

(第2回へ続く)

One-Boの詳細はこちら!

(この特集の取材・執筆者)

いからしひろき

プロライター、日刊ゲンダイなどでこれまで1,000人以上をインタビュー。各種記事ライティング、ビジネス本の編集協力、ライター目線でのPRコンサルティング、プレスリリース添削&作成も行う。2023年6月にライターズオフィス「きいてかく合同会社」を設立。

きいてかく合同会社: https://www.kiitekaku.com/

(撮影者)


蔦野裕

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