マスメディアからオウンドメディアへ 〜元雑誌編集者がオウンドメディアについて思うこと〜

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こんにちは、マガプラ編集部です。
今回は、自分語りな記事になってしまいます、すみませんが興味があれば読んでもらえるとうれしいです。
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雑誌編集の世界へ

私は新卒で某出版社に入社し、10年間以上ファッション誌で編集者として働いていました。入社した時から、出版不況と言われる本全体が冬の時代。Webメディアは当時から出始めていましたが、昔から好きだった本に携わる仕事がしたくて、出版社のみを受けるギャンブルな就活をし、運良くそのうちの一つに入ることができました。

入社した私はファッション誌に配属されました。第一志望はコミック編集だったのですが、学生時代に洋服を作っていた時期があり就活時にそれを喧伝していたので、そりゃファッション誌の配属になるだろう、という感じです。

雑誌を作りながら過ごした10年間、紆余曲折ありました。めちゃくちゃ上手くいき世の中に一石を投じられた、と個人的に思う仕事もあれば、コレはやばい、本当に大事故起こした。と思うこともありました。それをひっくるめて一言で言えば、「楽しかった」に集約されます。編集って、楽しいのです。

編集者ってなにするの?

みなさんは、編集者とはどういった仕事だと思うでしょうか? 昔は編集といえば雑誌や書籍、コミックといった紙媒体の編集を指しましたが、現在はwebメディアはもとより動画編集、SNSなどで使う画像編集も該当するかもしれません。私が知っているのは雑誌編集のことなので、それについて書きます。

webの情報によると、編集者とは

出版する本や掲載する記事などを企画し、出版やサイト掲載までの工程を管理する役目

とのことです。

なるほど、その通りだと思います。次の号に掲載する企画を立て、それに基づいた取材や情報収集を行い、必要な場合は撮影、インタビューを交渉して行い、原稿とページデザインを依頼(私は原稿を自分で書くことも多かったですが、それは雑誌や人次第だと思います)、校正して世の中に送り出す。そのスタッフィングや工程管理が編集者の仕事です。

ですが、もっと大元の話をすると、その記事や企画を制作するために「読む人にとって面白い、有用である、間違えのない情報や読み物を届ける」ことが編集者の仕事だと思っています。

今、世の中は情報に溢れていて、その精査は読む人の責任が問われる時代。キャッチーなサムネイル、タイトルのために嘘や誤解を招く情報を発信している個人やメディアも多くなってしまっていますが、それは編集者が存在しないためではないかと思います。

「嘘は嘘であると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と、昔ひろゆきさんが仰っていました。コレは間違いないんですが、だから嘘やつまらない記事に踊らされるのは読む人が悪い、というのはあまりにも書き手側の責任がない。そういった責任を編集者は持つべきだと思います。

目に通すもの全てにフィルターをかけるのは大変です

マスメディアとオウンドメディアの違い

前段が長くなってしまい申し訳ありません。ではマスメディアとオウンドメディアの違いはなんなのか?

 そもそも、オウンドメディアと並び立つ言葉はペイドメディア・アーンドメディアなのですが(詳しくは、こちらの記事をご覧ください)、簡単にいうとマスメディアが紹介するのは世の中にある多くの情報や製品から選ばれたものであり、マスメディアの発行・発信元は出版社やテレビ局など、情報発信を生業とする企業です。

それに対し、オウンドメディアの発信元は情報発信元ではない、商品やサービスを提供している企業に属しています。マガプラは、もちろんプラザクリエイトに属しています。このメディアが紹介するのは、自社製品やサービスです。

コレは、どっちがいい・優れているって話ではないです。たくさんのバッグの中から本当におすすめのバッグ5選!と紹介するのがマスメディアで、自社のバッグのオススメポイントを余すところなく、いろんな角度から伝えられるのがオウンドメディア、という感じでしょうか(プラザでバッグは作っていません)。

マスメディアは、その商品の魅力を十分に伝えられない場合もある

先ほど、「読む人にとって面白い、有用である、間違えのない情報や読み物を届ける」ことを編集者の使命と言いましたが、それは=100%その商品や情報の魅力を届ける、ということにはなりません。掲載するスペースには限りがあったり、雑誌や放送局のスタイル、それに合わせた紹介をすることが主眼になったりします。

例えば、ストリートファッション誌であるハイブランドを紹介する、となったときに、そのハイブランドの歴史や今季のテーマに基づいた考察を載せる、というのはあまりその雑誌に合っていません。それよりも、そのハイブランドのアイテムをストリートファッションに落とし込むにはどう扱うのがいいのか、ということの方が雑誌の特性や読者の性質に合っています。

雑誌のコンセプトにより、戦略は様々

このように編集された情報は、間違っていないしむしろこの形がそのメディアにとって最善なんですが、他の側面でのいいところは伝えられなかったりします。

もう一つ、雑誌やメディアはその利益を売り上げだけでなく、広告を基にしているものがほとんどです。以前某雑誌は、広告がものすごく入っていたので仮に1部も売れなくても黒字だ、と聞いたことがあります(流石に現代にそんな雑誌はないと思いますが)。そうなると、その広告を出してくれている企業の商品は優先して紹介することになります。まったく合わないものを掲載する、ということはないと思いますが、他の候補を落として広告元の商品を掲載することはあります。まあ、元々オススメ記事の場合など、オススメ!というのは編集者の主眼やアンケートを基に選んでいることも多いので、必ずこれが正解!という答えがない分野なので嘘をついている訳ではないです。その情報ももちろんプライドを持って選んでいる人たちが作っているのですが、企業である以上そういう影響を受けることもある、ということを言いたかったのでした。

オウンドメディアでやりたいのは、プラザにまつわるモノ・コト・ヒトをたくさんの人に知ってもらうこと

雑誌編集者だった頃、「もしスタイルやスペースを気にしなければ、もっとこの商品について伝えたいことがあるのにな」と思うことはよくありました。必要で面白いことを精査するのは編集者の腕の見せどころではありますが、それでも限界があります。

時代は進み、各社がオウンドメディアを持つことが可能になりました。ユニクロはファッション誌に頼らずとも、自社でPRしたい商品のこだわりの生地と縫製ポイントや、今季オススメのコーディネイトを紹介しています。

だから、私も縁あってプラザクリエイトにジョインしそのオウンドメディアを作るからには、自社商品・サービスの魅力を余すところなく伝えたいな、と、そう思うのです。

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などなど、記事にしたいことは山ほど出てくると思うので、ぜひ読んでもらえるとうれしいです。そもそも、読んでもらえないと話にならないので、ただ自社商品をヨイショヨイショするのではなく、有益かつ面白い情報にまとめようと意気込んでいるので、何卒!

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